09.21
Sun
7月末とついこの間の9/15、「哲学対話」についてのワークショップに参加しました。
7月末は『カフェフィロ』という関西を中心に活動している団体の研修。
「ネオソクラティックダイアローグ」という、なんだかイカツイ名前の哲学対話の技法を体験する、2日間のワークショップでした。(カフェフィロ;http://www.cafephilo.jp/)
もともと、鷲田清一さんがいらしたころの大阪大学で、臨床哲学という動きから始まって、学外へと開かれた活動として組織されているそうです。
大まかな流れは、こんな感じ。
-----------------------------------------------------
①問いを立てる
…一人ひとり、自分が関心のある問いを挙げて、その中から合意を持ってひとつの問いに決める
②例をあげる
…その問いについて、全員がひとつずつ実際に体験した例を出し合う。
その中から、今回の問いを考えるにあたってふさわしい(興味深い)例をひとつ決める。
③例を記述する
…選ばれた例を、全員の共通体験になりうるように詳しく記述していく
④例を吟味する
…詳しく記述された例について、どこか重要なポイントであるか話し合い、問の答えになりうる一般的な要素を抽出する。
⑤答えをだす
…書き出されたポイントの中から、参加者全員が納得できる答えを出す
-----------------------------------------------------
この対話技法の大きな特徴は、「現実の出来事から答えにたどり着こうとする」というところにあります。
個別から普遍へと対話の歩みを進めます。
この時の問いは、「言葉の力とは何か?」でした。
ちなみにこれは、僕が挙げた問い。あとあと、難しい問いだったと気づくのですが…
他には、
・充実感とは何か?
・ネットで関わるのと直接会うのはどう違うのか?
・命は平等か?
・選択とは何か?
などなど。
対話が全て終わると、2日間の対話についてのふりかえりを行います。
そのふりかえりのことを、「メタダイアログ」(ダイアログについてのダイアログ)と呼ぶそうです。
講師(進行役と呼ばれています)の方は、この過程があるから、問いについての内容的な学びに加えて、「対話の中で学ぶとはどういうことか、を学ぶ」という目的もあるとお話されていました。
印象的だったことを、いくつか。
・本場ヨーロッパでは、1週間くらいの期間をかけて行っているとのこと
・よくわからない、納得できないという人の表明から、対話が深まっていくことが多い
・自分は、どのようにも取れるような言い回しで、にごす時があるんだな。
それは、自分の中ではっきりしていかったり、よくわからないような時。わからないって言えばいいのに。
・感情を取り扱わない、グループ体験。とても不思議な感覚だけど、もともと感情を扱わないとみんながわかっているから、それが守りになるんだな。
・論理的である、というのはどういうことなんだろう。仕事をしていて出会う「ロジカル」という言葉とは、全然違うよなあ。
・具体から普遍へと至るような対話は、時間が必要だけれど可能なんだ。とても体験学習的だ。
しかし、2日間の対話が、どのように、どんなところが、「てつがく的」だったのか、イマイチ言葉にできません。
普段やっているファシリテーションと何が違っていて、何が重なっているのか、ついそんなふうに整理したくなってしまいます。
進行役の先生に聞くと、「進行役には、今目の前で行われている対話が、哲学的な様々な考え方のどのような筋に乗っているのかを理解するための、最低限の哲学的知識が必要だ」とのお話でした。
なるほど。。
となると、やはり今やっているファシリテーションとは違うよう。
うーむ、やっぱり気になります。もっと、学んでみたい。
ちなみに。
先日のアドベンチャー教育フェスティバルでのワークショップで、この経験をもとにプログラムを考えました。
次回は、その時のことを書きたいと思います。
アンディ
カフェフィロのみなさんが書いた本が出ました!
7月末は『カフェフィロ』という関西を中心に活動している団体の研修。
「ネオソクラティックダイアローグ」という、なんだかイカツイ名前の哲学対話の技法を体験する、2日間のワークショップでした。(カフェフィロ;http://www.cafephilo.jp/)
もともと、鷲田清一さんがいらしたころの大阪大学で、臨床哲学という動きから始まって、学外へと開かれた活動として組織されているそうです。
大まかな流れは、こんな感じ。
-----------------------------------------------------
①問いを立てる
…一人ひとり、自分が関心のある問いを挙げて、その中から合意を持ってひとつの問いに決める
②例をあげる
…その問いについて、全員がひとつずつ実際に体験した例を出し合う。
その中から、今回の問いを考えるにあたってふさわしい(興味深い)例をひとつ決める。
③例を記述する
…選ばれた例を、全員の共通体験になりうるように詳しく記述していく
④例を吟味する
…詳しく記述された例について、どこか重要なポイントであるか話し合い、問の答えになりうる一般的な要素を抽出する。
⑤答えをだす
…書き出されたポイントの中から、参加者全員が納得できる答えを出す
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この対話技法の大きな特徴は、「現実の出来事から答えにたどり着こうとする」というところにあります。
個別から普遍へと対話の歩みを進めます。
この時の問いは、「言葉の力とは何か?」でした。
ちなみにこれは、僕が挙げた問い。あとあと、難しい問いだったと気づくのですが…
他には、
・充実感とは何か?
・ネットで関わるのと直接会うのはどう違うのか?
・命は平等か?
・選択とは何か?
などなど。
対話が全て終わると、2日間の対話についてのふりかえりを行います。
そのふりかえりのことを、「メタダイアログ」(ダイアログについてのダイアログ)と呼ぶそうです。
講師(進行役と呼ばれています)の方は、この過程があるから、問いについての内容的な学びに加えて、「対話の中で学ぶとはどういうことか、を学ぶ」という目的もあるとお話されていました。
印象的だったことを、いくつか。
・本場ヨーロッパでは、1週間くらいの期間をかけて行っているとのこと
・よくわからない、納得できないという人の表明から、対話が深まっていくことが多い
・自分は、どのようにも取れるような言い回しで、にごす時があるんだな。
それは、自分の中ではっきりしていかったり、よくわからないような時。わからないって言えばいいのに。
・感情を取り扱わない、グループ体験。とても不思議な感覚だけど、もともと感情を扱わないとみんながわかっているから、それが守りになるんだな。
・論理的である、というのはどういうことなんだろう。仕事をしていて出会う「ロジカル」という言葉とは、全然違うよなあ。
・具体から普遍へと至るような対話は、時間が必要だけれど可能なんだ。とても体験学習的だ。
しかし、2日間の対話が、どのように、どんなところが、「てつがく的」だったのか、イマイチ言葉にできません。
普段やっているファシリテーションと何が違っていて、何が重なっているのか、ついそんなふうに整理したくなってしまいます。
進行役の先生に聞くと、「進行役には、今目の前で行われている対話が、哲学的な様々な考え方のどのような筋に乗っているのかを理解するための、最低限の哲学的知識が必要だ」とのお話でした。
なるほど。。
となると、やはり今やっているファシリテーションとは違うよう。
うーむ、やっぱり気になります。もっと、学んでみたい。
ちなみに。
先日のアドベンチャー教育フェスティバルでのワークショップで、この経験をもとにプログラムを考えました。
次回は、その時のことを書きたいと思います。
アンディ
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